神戸市須磨区にある「須磨寺」に行ってきました。
源平の争いで平家の負けが決定的になった一ノ谷の戦いの戦場が近いことから、源平ゆかりの品々や史跡がたくさんあります。
また、「オモロイ寺にしたい」という住職の考えから、一回の参拝ではすべては見てまわれないくらいのオモロイものが境内にちりばめられています。
信貴山の朝護孫子寺に行ったときもアトラクションが多いなぁと思ってたんですが、須磨寺にも同じくらいたくさんのアトラクションがありました。
江戸時代までは文字が読めない人も多くいて、そんな人たちにわかりやすく伝えるために体験型の施設が数多くありました。高野山にある立体曼荼羅もそのひとつだと思うんですが、こういうのってやっぱり身近に感じられるし楽しくていいですよね。
正式名
須磨寺というのは通称で、正式名は「上野山福祥寺(じょうやさんふくしょうじ)」といいます。
ご本尊
ご本尊は聖観世音(しょうかんのん)菩薩像。
縁起
平安時代のはじめ、神戸沖の海の中から聖観世音菩薩像が見つかりました。それからしばらく経った886年、光考天皇の勅命により、現在の地にこの像を本尊として須磨寺が建立されたのがはじまりといわれています。
境内
須磨寺の駐車場はすごく見晴らしがよくて、大阪湾を一望することができます。海のむこうには大阪市から関空あたりの沿岸部が見渡せます。
1984年に開山1100年を記念して再建された三重塔。この前の塔は400年前に地震で倒れています。2014年に塗り替えられました。
三重塔のまわりには四国八十八か所のお砂踏みがあり、お地蔵さまがならんでいます。
石でできたクマさんの像。頭に手をのせてしばらくすると、大きめの音量で歌が流れるしくみになっています。シベリアで亡くなった方への慰霊の歌だそうです。
本来はここに5体の猿の像が並んでいるんですが、このときはおさるドッグで検査入院中ということでブルーシートでおおわれていました。頭をなでると動き出す仕掛けになっているそうです。めちゃくちゃ気になります。
一ノ谷の合戦で戦死した平敦盛(あつもり)の首塚。胴体は須磨浦公園に祀られています。
1602年に豊臣秀頼が再建した本堂。ご本尊の聖観音が祀られています。
本堂のまえにある手水鉢。ひとつの岩をくりぬいて作られています。ずっと見ていられるくらいオシャレ。
源義経が腰を掛けたとされるおおきな松の木。それにしても義経っていろんなところに腰かけてますよね。ぼくが知ってるだけでも5か所はありますし、ほかにも探せばいっぱいありそう。
写経輪堂というお堂。コマが付いていて、このお堂自体が回るようになっています。一周まわすと一回写経したことになるそうです。
社務所の前にあるおみくじを結ぶところ。干支別になっていておもしろいなと思いました。
宝物館には平家ゆかりのものがたくさん展示されています。これは平敦盛がもっていたとされる青葉の笛(右)と高麗笛(左)。指が入ってしまいそうなくらい穴がでかいですよね。
こちらも宝物館に展示されている、平清盛が寄贈したとされる太鼓。
七福神マニコロ。こうらのうえにある七福神を回して拝むようになっています。カメの背中には乗ってもいいんですが、七福神のうえに乗るとバチが当たるそうです。どんなバチが当たるのかはわかりませんが、乗ってくるくる回されたら一瞬で吐いてしまいそう。
祈りの回廊 亜細亜万神殿
仁王門をでたところに、2016年に建てられた亜細亜万神殿(ばんしんでん)というお堂があります。2015年に発生したネパール大震災で亡くなった方の慰霊と復興を祈る場として整備されました。
お堂のなかは東南アジアの仏像などがならんでいて、日本とは思えないような空間になっていました。祭壇ではネパール式のお参りができるようになっています。
ビリケンさんのような像。上と下を指さしているのはなにか意味があるんでしょうか。おふさ観音にも似たようなポーズをした仏像がありました。
奥の院
奥の院は山の中腹にあります。本堂から20分くらい坂や階段をのぼったところにあって、着いたころにはまぁまぁ息がきれていました。ひざが悪い人が行くのはむずかしいかもしれません。
こんな感じの階段がずっと続きます。道沿いには十三佛・七福神めぐりの仏像などがあって、社務所か駐車場で札をもらってお参りすることができます。
お堂の前には高野山奥院逢拝所があります。この方向に高野山があるんですね。肉眼では確認できなかったです。
須磨寺の基本情報
拝観時間 | 8:30~17:00 |
拝観料 | 無料 |
住所 | 兵庫県神戸市須磨区須磨寺町4丁目6-8 |
連絡先 | 078-731-0416 |
駐車場 | 約30台 無料 お寺の山手にあるトンネルを抜けたところにあります |
アクセス | JR「須磨駅」から歩いて5分 山陽・阪神・阪急電車「須磨寺駅」から歩いて5分 |
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